「フリーランス」「一人親方」や「業務委託」の意味を再確認して、法律に強くなろう!

日々のお勤め、お疲れ様です。
みん労の前嶋です。

今日は、改めて「フリーランス」や「ひとり親方」、「業務委託」などの意味を再確認して、皆さんが今、法律的にはどんな立場にいるのかを再確認していただけたらいいなと思って、記事を書きました^^

フリーランス法が制定されて、まだ間もないといえますが、自分が当てはまるかどうかも、認識の無い方が多いと思いますので、ぜひこの記事を読んで、活用してください♪

最初にお伝えするのは
「一人親方」は法律的には「フリーランス」扱いになるということです。
言葉としては「一人親方」の方が古くて、馴染みがある方が多いと思いますが、
一人親方さんが「自分には何の法律が当てはまるんだろう?」と思ったら、
「フリーランス法」を見れば大丈夫です。

目次

フリーランスとは?

雇用契約を結ばずに、業務委託や請負契約などによって他者から仕事を受け、独立して働く働き方・働く人のこと。

を言います。お給料ではなく、成果報酬をもらう人
と考えたらいいでしょうか^^

フリーランスの主な特徴

特徴内容
雇用関係なし正社員・アルバイトとは異なり、雇用契約を結ばない
働く場所・時間が自由オンライン・在宅など、柔軟な働き方が可能
仕事の単位が契約1件ごと、期間ごと、成果物単位で契約する
自己責任・自己管理収入、税金、保険、営業などすべて自己管理
多様な職種一人親方、IT系(エンジニア、デザイナー)、文筆系(ライター、翻訳)、芸術系(写真家、イラストレーター)など幅広い

2023年に成立した「フリーランス法(特定受託事業者法)」では以下のように位置づけられています。

▶ フリーランス法における「フリーランス」とは:
「個人で業務委託を受け、従業員を雇わずに反復継続して業務を行う者(特定受託事業者)」

つまり、以下の条件を満たす人です

・法人ではなく「個人」

・雇用契約ではなく「業務委託契約」で仕事を請けている

・反復継続して受託している(=単発でなく継続的)

・従業員を雇っていない(※フリーランスの中でも「一人で活動している人」)

※基本的にはBtoBの業務形態の方のことを指します。

▼フリーランスの例(職種別)▼

業種カテゴリ
製造・建設造船、大工、設計、機械関係、保守、清掃
IT・開発フリーエンジニア、プログラマー、Web開発者
クリエイティブデザイナー、動画編集者、写真家、イラストレーター
文筆・言語ライター、編集者、翻訳者、校正者
ビジネス支援コンサルタント、秘書、マーケター
教育・研修フリー講師、研修ファシリテーター
手仕事クラフト作家、ハンドメイド作家

▼フリーランスで働くメリットとデメリット▼

メリットデメリット
働き方 自由・柔軟不安定・自己管理が必要
収入実力次第で上限なし収入が不安定・波がある
キャリア好きな仕事ができる経歴として扱われにくいことも
保障自由に保険・制度を選べる 社会保険・雇用保険などは基本なし(自分で加入)

※みん労は、この労災の当別加入を請け負っています

業務災害が発生した場合、いったい何枚書類が必要でしょうか…?
事故発生で1枚、大きい病院に転院したら1枚、休業となったら期間ごとに1枚づつ…

ケガや病気の状態でこれらの書類を用意することはできるでしょうか…?

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万が一に備え、みんなの労災保険組合であんしん安全なサポ―トを受けましょう

「フリーランス」によく似た意味の言葉や、意味を重複する言葉には次のようなものがあげられますね

個人事業主:税務上の区分。フリーランスの多くは個人事業主として開業届を出している。BtoB、BtoCの区別はない。

自営業:広い意味での独立して事業を行っている人。店舗経営者なども含む。BtoB、BtoCの区別はない。

ノマド:場所にとらわれずに働くスタイルのフリーランス。BtoB、BtoCの区別はない。

一人親方:現場などで働く独立した親方のこと。元請けがある場合はフリーランス扱いになるので、フリーランス法が適応される。

いかがですか。もし今、個人事業主としてお仕事押されている場合、ご自身がフリーランスに当てはまるのかどうかは、把握されていた方がいいかと思います^^
皆さんは、どれに当てはまりましたか。

「業務委託」とは

では、業務委託とは何でしょう?

法律上の「業務委託」は、請負契約または準委任契約など、労働契約ではない形での業務の受託を意味します。

業務委託の内容には、大きく分けて三種類があります。

請負契約:成果物(例:デザイン、システム、記事など)の完成を目的とする契約。

準委任契約:業務の遂行(例:コンサル、通訳、秘書業務など)を目的とし、成果物が必ずしも必要でない契約。

のうちの

1・製造委託
2・情報成果物作成委託
3・役務提供委託

です。
それでは、それぞれを詳しく見ていきましょう。

製造委託とは?

● 定義(実務的な意味合い)
発注者が、製品・部品・素材などの製造を外部事業者に委託し、完成した物品の納品を受ける契約。

成果物あり(=物の完成)が目的

請負契約として扱われることが多い

✅ 製造委託の契約の種類
契約形態 内容 主な使用場面
請負契約 完成した製品を納入する義務。製造物の完成責任がある。 一般的な製造委託
準委任契約 製造業務の遂行に対する委託。完成責任は限定的。 工程支援や一部作業の委託など

✅ 製造委託の具体例
例 内容
アパレルメーカーが縫製工場に服の製造を委託 製品仕様を提供し、完成品を納品してもらう
電機メーカーが中国のEMS業者に基板製造を依頼 大量生産の一括アウトソーシング
OEM契約(相手ブランドでの製造) 製造は委託先、販売は発注者名義

✅ フリーランス法との関係
製造委託は一般には法人間契約や企業間取引で多く用いられるため、フリーランス法の中心対象ではありません。

ただし、以下のようなケースではフリーランス法の対象となることがあります

・個人のクラフト作家や製造職人に対して、継続的に製品の制作を委託するケース(例:革製品職人、木工アーティストなど)

・個人事業主の製造業者が企業から繰り返し製造業務を受ける場合

このような場合には、フリーランス法における「情報成果物以外の成果物の作成委託」として、契約内容の明示や報酬の支払義務などが適用されます。

✅ 製造委託の注意点
仕様の明確化
製品の設計、品質、納期などを明確にしないとトラブルになりやすい。

品質管理責任
完成品に不具合があった場合の責任の所在を明確にする必要がある。

知的財産権の取扱い
特許や商標、製造ノウハウなどの扱いを契約で定めておくべき。

✅ 関連する契約形態との違い
委託形態 主目的 成果物 契約形式
製造委託 製品を完成させ納品 有形のモノ 請負契約
情報成果物作成委託 デジタルコンテンツ等の完成 無形(データなど) 請負契約
役務提供委託 サービスの提供 無形(行為) 準委任契約

情報成果物作成委託とは

定義(実務的な意味合い)

「情報成果物作成委託」とは、以下のような具体的な成果物の完成・納品を目的とした委託契約です:

  • ソフトウェアプログラム、アプリケーション
  • Webサイト、ランディングページ
  • データベース設計・構築
  • システム設計書、仕様書、テスト結果報告書
  • コンテンツ(記事、動画、資料などのデジタル成果物)

これらの成果物は、「情報に基づくもの」かつ「完成を目的とするもの」であり、通常は「請負契約」として取り扱われます。


✅ フリーランス法との関連

フリーランス法における「情報成果物作成委託」は、法律第2条第3号で定義されています。

特定受託業務の一つとして、「情報成果物の作成の業務を反復継続して受託すること」が明記されています。

つまり、特定受託事業者(フリーランス)にとって、「情報成果物作成委託」はフリーランス法の保護対象となる業務委託です。


✅ 特徴

項目内容
契約形態請負契約が多い(成果物納品・完成が目的)
対象成果物デジタルコンテンツ、プログラム、設計書、報告書など
報酬成果物単位、プロジェクト単位で支払い
法的保護フリーランス法により契約内容の明示・報酬支払いの期限規定などの保護を受ける

✅ 具体例

  • 例①:企業がフリーランスのエンジニアに「業務システムの開発」を委託
  • 例②:出版社がライターに「電子書籍の原稿」を委託
  • 例③:マーケティング会社が動画制作者に「プロモーション動画の編集・納品」を委託

✅ 注意点

  • 成果物の納品が要件なので、成果物の「完成」と「納品基準」を明確にしておくことが重要です。
  • フリーランス法の対象となるため、発注者側には契約書の交付・報酬の適切な支払いなどの法的義務が発生します。

役務提供委託とは

「役務提供委託」とは、特定の作業やサービス(=役務)を提供することを目的として、受託者(フリーランスなど)に業務を依頼する委託契約です。成果物の完成を目的とする「情報成果物作成委託」とは異なり、「作業そのもの・プロセスの実行」が中心となります。

● 定義(実務的な意味合い)

「役務」とは、人の労力を通じて提供されるサービスや作業行為を指します。

したがって、「役務提供委託」とは受託者が一定の専門スキルや知識・経験に基づき、委託者に対してサービスや作業を行うことを目的とした契約を意味します。


✅ フリーランス法における「役務提供委託」

フリーランス法(特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)第2条第3号では、以下のように定義されています。

「特定受託業務」のひとつとして「役務の提供の業務を反復継続して受託すること」

つまり、フリーランスが行う「役務提供」は、フリーランス法の対象となり、保護が適用されます。


✅ 主な具体例

業種・職種委託内容(役務)
通訳者会議や商談の逐次通訳の提供
秘書スケジュール管理・資料作成などの秘書業務
カメラマンイベント現場での撮影サービス(納品前の行為)
コンサルタント現地調査や助言・提案などの実行行為
講師研修・講演などの実施

※これらは、「成果物」ではなく、「提供されたサービス行為自体」が価値の中心になります。


✅ 請負契約との違い

項目役務提供委託情報成果物作成委託(請負)
主目的サービス・作業の提供完成物(成果物)の納品
成果の形無形(行為そのもの)有形(書類・システムなど)
契約形態準委任契約が多い請負契約が多い
秘書業務、通訳、研修講師システム開発、記事納品

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フリーランス法による保護(共通)

役務提供委託であっても、次のような保護が適用されます:

  • 契約内容の明示(書面または電子データ)
  • 報酬支払期限(原則業務完了後60日以内)
  • 一方的な不利益変更の禁止
  • 妊娠・育児等による配慮義務

これまで、企業(元請け)に対して、立場の弱かったフリーランスの皆さんが、この法律によって保護されることになっていますので、ご自身の「権利」はきちんと把握しておきたいところです。

今回は大まかにですが、追って、「フリーランスの方々の権利や義務」などについても記事にしていきますね^^

いかがでしたか?

何気なく口にしたり耳にする「フリーランス」「一人親方」「業務委託」などについて、違いや内容を把握していただけたでしょうか。フリーランス法が制定されたことにより、このような働き方の人は、今までよりも、法律によって保護されることになりました。ご自身が、どの範囲まで当てはまるかを知る第一歩は、これらの用語の理解です。

ぜひご自分の働き方をきちんと把握してくださいね^^

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

日々のお仕事、頑張ってください✨

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